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2023.08.31

ノリタケとめぐる、名古屋の喫茶店 vol.02 心地良い雰囲気に誘われて|コーヒーハウス かこ

コーヒーハウス かこ
vol.02
心地良い雰囲気に誘われて

コーヒーハウス かこ

Retro
Cafe-Hopping
with Noritake

Introduction

1904年にノリタケカンパニーの前身となる「日本陶器合名会社」を創立し、以来、約120年にわたり長い歴史を紡いできたノリタケ。ご家庭用やギフトのほか、ホテル・レストラン・機内食器、そして日本独自の喫茶文化を作り上げてきた「喫茶店」でも多くご愛用いただいています。古き良きくつろぎの場所、美意識やおもてなしの気持ちが詰まったお店全体が作り出す豊かな時間。喫茶店にはさまざまなストーリーがあります。ずっとそこに寄り添い続けてきたノリタケのカップ&ソーサーと共に、まずは、ノリタケが生まれた名古屋の街へおでかけしましょう。

Guide.

今回のガイド役は
こちらのカップ&ソーサー

ノリタケ アーカイブコレクション<br>カップ&ソーサー(若草色絵鳥文)

ノリタケ アーカイブコレクション
カップ&ソーサー(若草色絵鳥文)

アール・デコ期のデザインをモチーフとしたカップ&ソーサーが、50年以上にわたり、多くのファンに愛されてきた「コーヒーハウス かこ」へご案内。チャーミングな鳥たちがどこからともなく集まり、仲良く並んで羽を休めるユーモラスなデザインのカップ&ソーサーが、止まり木のような喫茶店で過ごす、ごきげんな日常へと誘います。

Story

やさしく味わい深い、
店主のセンスと心遣いを感じる

名古屋駅より徒歩で約10分。大通りから一本入った路地裏に佇む「コーヒーハウス かこ」は、都会にいながら心安らぐ憩いの場です。先々代の亡き店主の名前を店名に受け継ぎ、現店主のマスター・土屋賞蔵さんがお店を始めたのは1972年。以来ずっとこの地で愛され続け、2022年に創業50年を迎えました。最高齢のお客様は、90代のご近所さん。家族3世代で通う地元の人々をはじめ、名古屋のモーニング文化を楽しむために、国内外からたくさんの観光客も訪れます。

「喫茶店といえばコーヒー」という考えのもと、名古屋でいち早く自家焙煎に取り組んだ先駆け的存在。今もコーヒーに力を入れ、焙煎前後に欠点豆を一粒一粒取り除くハンドピックは欠かさず、選別した豆の新鮮さにもこだわり、クオリティを保ちます。2023年の夏には、希少な豆の特徴を生かして、アイスコーヒーのために焙煎した「スペシャルアイスコーヒー」も登場しました。創業当時からおなじみの「ブレンド」は、深煎りで強いボディと甘みを引き出し、「これぞ名古屋の喫茶店」という安心感に包まれます。そして、カップ&ソーサーも楽しみの一つ。大倉陶園やノリタケ、海外ブランドのコレクションの中から、お客様の洋服の色に合わせたブルーの食器、12月にはクリスマスカップなどが選ばれることもあり、おもてなしの心を乗せた一杯にうれしくなります。

とってもキュートなカラフルトースト「シャンティールージュスペシャル」は、モーニングでも味わえる名古屋名物。小倉あんと季節の果物が主役のフルーツコンフィチュールは、どちらもシンプルな材料で丁寧に手作りし、一口頬張るたびに幸せを感じます。他にはないおいしさの秘訣をマスターに尋ねてみると、「積み重ねだね」と笑顔で一言。自然素材を取り入れた本物志向のお店づくりは、多治見出身のマスター自身が好きな日本有数の修道院の礼拝堂をモチーフにしています。経年した趣ある木の家具や土壁、古時計、クラシカルな照明、ステンドグラス調のガラス窓から入る光、あちらこちらに描かれたブドウの葉っぱと実、可憐なシュガーポット...。一つひとつが愛すべきエッセンスになり、穏やかな時間を演出します。「自分が青春時代を過ごした店が残ってくれて、時間が経つにつれて良くなっていったらうれしいでしょう」というマスターの言葉に、いつまでもここにあって欲しいと願わずにはいられません。

Shop info

店名 コーヒーハウス かこ 花車本店
電話 052-586-0239
住所 愛知県名古屋市中村区名駅5-16-17 花車ビル南館1F
営業時間 平日 7:00~19:00(LO 18:30)
土日祝 7:00〜17:00(LO 16:30)
※7〜9月 7:00〜17:00(LO 16:30)
定休日 無休
駐車場 なし
Instagram https://www.instagram.com/kako_coffee_honten/
最寄駅 地下鉄国際センター駅から徒歩で約2分
  • 柳橋店の情報はInstagramでご確認ください。
  • 誰もが喫茶の時間を楽しめるように、各店の撮影マナーを守りましょう。
  • 店舗の情報は取材当時のものとなります。営業時間・定休日
    など、変更となる可能性があります。
  • 画像はイメージです。実際に提供されるカップとは異なる場合があります。

Travel Recommends

「コーヒーハウス かこ 花車本店」と合わせて
訪れたい、おすすめ名古屋観光

  • ノリタケの森

    ノリタケ創立100周年の記念事業として、2001年、近代陶業発祥の地であるノリタケ本社敷地内にオープンした陶磁器に関する複合施設。名古屋市中心部の約34,000㎡という広大な敷地には、明治の赤レンガ建築をはじめ、オールドノリタケなどを展示するミュージアムや見学ができる工場、ショップやレストランなどが点在し、豊かな緑が全体を包みこんでいます。

    最寄駅

    地下鉄亀島駅から徒歩で約5分

  • 四間道の町並み

    名古屋の城下を流れる堀川の西側にあって、江戸時代初めの1610年に名古屋城築城とともに始まった清須越にともなってつくられた商人町。四間道(しけみち)は、1700年の大火の後、防火の目的と旧大船町商人の商業活動のため、道路幅を四間(約7m)に広げたので、その名前がついたといわれています。石垣の上に建つ土蔵群と軒を連ねる町家が趣たっぷり。

    最寄駅

    地下鉄国際センター駅から徒歩で約5分