ピックアップ ライブラリ
2024.09.01

ノリタケとめぐる、東京の喫茶店 vol.01 誰もが憧れる銀座の名店|資生堂パーラー

資生堂パーラー
vol.01
誰もが憧れる銀座の名店

資生堂パーラー
銀座本店サロン・ド・カフェ

Retro
Cafe-Hopping
with Noritake

Introduction

1904年に前身となる「日本陶器合名会社」を創立し、2024年1月1日に120周年を迎えたノリタケ。ご家庭用やギフトのほか、ホテル・レストラン・機内食器、そして日本独自の喫茶文化を作り上げてきた「喫茶店」でも多くご愛用いただいています。ノリタケのカップ&ソーサーと共に、さまざまなストーリーがある喫茶店を訪ねる人気連載シリーズ。今回はいつの時代も流行の発信地である、東京編をお届け。銀座はノリタケの創業者が1876年にわが国貿易業界の草分けともいうべき「森村組」を創業し、その歩みが始まった場所でもあります。歴史に思いを馳せて、新たな発見と感動に出会う...。クラシックな器でのコーヒータイムを通じて、ここにしかない至福の体験をお楽しみください。

Guide.

今回のガイド役は
こちらのカップ&ソーサー

ノリタケ アルマンド カップ&ソーサー

ノリタケ アルマンド カップ&ソーサー

1969年発売の優美なデザイン「ポロネーズ」を、ボーンチャイナで復刻した「アルマンド」。金の唐草模様にブルーのアクセントが正統派な印象のカップ&ソーサーがやってきたのは、ノリタケと同じ明治時代に創業した「資生堂パーラー」です。唐草模様デザインのテーブルクロスにご縁を感じる銀座本店サロン・ド・カフェで、120年以上愛される理由を知りました。

Story

時とともに磨かれる伝統、
“美味しい”喫茶文化

「資生堂パーラー」の創業は1902年。ソーダ水と当時まだ珍しかったアイスクリームを製造販売する日本で初めての「ソーダファウンテン」として、資生堂薬局内に誕生しました。新橋芸者がお稽古の合間にソーダ水でひと息つく光景が多く見られ、お店を愛したのは太宰治や谷崎潤一郎、森鴎外といった文化人から政治家、モガやモボ(モダンガールやモダンボーイ)と呼ばれた流行に敏感な若者まで。明治から昭和までの時代を映すさまざまな人々をとりこにしました。

1928 年に本格的な西洋料理を提供するレストランが開業し、喫茶室「サロン・ド・カフェ」が新設されたのは1973年のこと。世界中からお客様が訪れる今も変わらず、伝統メニューの「アイスクリームソーダ」「プリン ア ラ モード」「ジャマイカ風サンデー」などは心を惹きつける注目の的です。これからの50年、100年先を見据え、“本物・高品質・新しい価値”を追求し、伝統を大切にしながら時代を先取り。アイスクリーム製造室で職人が自慢のアイスクリームを守り続け、それを中心に考案される月替わりのパフェや季節のデザートは、何度も通う楽しみになる名物です。日本各地から厳選した旬のフルーツを美しく盛り付けた贅沢な一品は、最後のひと匙まで幸せな気分を味わえます。

本物志向とおもてなしの心は喫茶室の隅々まで行き渡り、洗練された雰囲気に包まれます。華やかな食卓で、繊細な品格漂う大倉陶園の食器は「資生堂パーラー」の特注品。1928年の資生堂月報には、当時新設された高級飲料部で大倉陶園の食器を使用していた記述があり、長い関係性を物語ります。1961年には資生堂の化粧品プリオールに施された、通称「プリオール柄」が印象的な食器が登場しました。

透き通るような白磁に金彩、滑らかな口当たりのカップを片手に過ごす、美味しいひととき。制服姿のサービススタッフの真摯な接客も心地よく、誰もが主人公になれる非日常がここに。支配人の杉本竜彦さんは「お客様の空間に邪魔にならないような接客を心がけています。メインにはお客様がいらっしゃって、会話やデザートや食卓がある。我々はそこに寄り添えれば」と言います。この空間にいるだけで自然と背筋が伸びて、振る舞いもたおやかに。エレガントな喫茶の時間を満喫するお客様一人ひとりの満たされた表情には、永遠の憧れである銀座の「資生堂パーラー」を共有する喜びが感じられます。

Shop info

店名 資生堂パーラー 銀座本店サロン・ド・カフェ
電話 03-5537-6231(ご予約不可店舗)
住所 東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル3F
営業時間 火~土曜 11:00~21:00 (LO20:30)
日・祝日 11:00~20:00(LO19:30)
定休日 月曜(祝日は営業)、年末年始
駐車場 なし(駐車サービスあり)
WEB https://parlour.shiseido.co.jp/
Instagram https://www.instagram.com/shiseido_parlour/
最寄駅 東京メトロ銀座駅から徒歩で約7分、JR・東京メトロ新橋駅から徒歩で約5分
  • 誰もが喫茶の時間を楽しめるように、各店の撮影マナーを守りましょう。
  • 店舗の情報は取材当時のものとなります。営業時間・定休日
    など、変更となる可能性があります。
  • 画像はイメージです。実際に提供されるカップとは異なる場合があります。

Cup and Saucer

今回のガイド役

約120年もの歴史を重ねてきたノリタケには、数え切れないほどのデザイン画帖や卓越した職人技が蓄積されています。また、それらはノリタケの貴重な財産として次代の職人へと連綿と継承されています。膨大な情報やモノが氾濫しているこの時代だからこそ、本物を手にすることの喜びを知っていただきたい。そうした想いを胸に、機能とデザインを両立させた製品を作り続けています。

アルマンド カップ&ソーサー

8,800円(税込)

1969年発売の優美なデザイン「ポロネーズ」を、ボーンチャイナで復刻した「アルマンド」。金の唐草模様にブルーのアクセントが正統派な印象。気品に溢れ、華やかに演出します。

  • 画像はイメージです。実際に提供されるカップとは異なる場合があります。

Travel Recommends

「資生堂パーラー 銀座本店サロン・ド・カフェ」と合わせて
訪れたい、おすすめ東京観光とノリタケに出会えるホテル

  • GINZA SIX(ギンザ シックス)

    銀座最大級の複合商業施設。世界のラグジュアリーブランドをはじめ、ハイファッション、日本の“いま”が集結し、ワールドクラス・クオリティのショッピング体験を叶えます。名だたる建築家やインテリアデザイナーが手がけた上質な空間には、屋上庭園や観世能楽堂、ツーリストサービスセンター、観光バス乗降所も設置。13階の「GRAND CRU CAFÉ GINZA」では、コーヒーハンター José. 川島良彰氏が追求する至高の一杯を、稀少な初期オールドノリタケのカップで味わえます。

    最寄駅

    東京メトロ銀座駅から徒歩で約2分

  • 帝国ホテル 東京

    日本の迎賓館の役割を担い、1890年に誕生。時代を超えても変わらないおもてなしは、世界中の人々から愛されています。フランク・ロイド・ライトが設計した帝国ホテル二代目本館 通称ライト館(1923〜1967年)で使用するために、ライト本人がデザインしたテーブルウェアは、ノリタケの前身である「日本陶器合名会社」が製造を担当。現在もノリタケで復刻シリーズを販売する、ゆかりのあるホテルです。日本で初めて「好きなものを好きなだけ味わう」“バイキング”という食のスタイルを生みだした帝国ホテルのブフェレストラン「インペリアルバイキング サール」や、早朝から深夜までご利用いただけるオールデイダイニング「パークサイドダイナー」などでノリタケに出会えます。地下アーケード内のノリタケ大倉陶園ショップは、宿泊者のほか、古くからの洋食器ファンのお客様にも愛されています。

    最寄駅

    東京メトロ日比谷駅から徒歩で約3分