ノリタケとめぐる、東京の喫茶店 vol.03 時代と人の交差点で|自家焙煎珈琲 凡
自家焙煎珈琲 凡
Retro
Cafe-Hopping
with Noritake
Introduction
1904年に前身となる「日本陶器合名会社」を創立し、2024年1月1日に120周年を迎えたノリタケ。ご家庭用やギフトのほか、ホテル・レストラン・機内食器、そして日本独自の喫茶文化を作り上げてきた「喫茶店」でも多くご愛用いただいています。ノリタケのカップ&ソーサーと共に、さまざまなストーリーがある喫茶店を訪ねる人気連載シリーズ。今回はいつの時代も流行の発信地である、東京編をお届け。東京はノリタケの創業者が1876年にわが国貿易業界の草分けともいうべき「森村組」を創業し、その歩みが始まった場所でもあります。歴史に思いを馳せて、新たな発見と感動に出会う...。クラシックな器でのコーヒータイムを通じて、ここにしかない至福の体験をお楽しみください。
今回のガイド役は
こちらのカップ&ソーサー
ノリタケ オマージュ コレクション
コーヒーカップ&ソーサー(色絵薔薇文)
明治期から第二次世界大戦終結までに、森村組及び日本陶器合名会社(現ノリタケ)によって製造された海外輸出製品の数々。西洋のデザイン様式と日本の美意識が融合し、独特の美しさや手の込んだ豪華な装飾で好評を博した「オールドノリタケ」は、今もなお熱心なコレクターたちにより蒐集され、大切にされています。そんなノリタケデザインの原点ともいえるオールドノリタケへのオマージュとして誕生したシリーズがこちら。色絵薔薇文をはじめ、優美なコーヒーカップ&ソーサーたちと連れ立って、食器と喫茶愛に満ちた「自家焙煎珈琲 凡」へ。
時代と人の交差点で
自家焙煎珈琲 凡ジカバイセンコーヒー ボン
1985年に創業し、新宿駅東口の駅前「新宿アルタ」のある交差点すぐの地下で、30年以上営業する古き良き喫茶店です。再開発によって変わり続ける大都市の喧騒を逃れ、ホッと落ち着く貴重な変わらない場所。大人のための贅沢な一杯を求めて、平日でも老若男女が絶えず来店します。撮影は手元のみ可(取材時は許可を得て撮影)。
看板を頼りに地下へ進むと、
コーヒーの香りで迎えてくれる。
tableware
オマージュ コレクション
コーヒーカップ&ソーサー(色絵薔薇文)18,700円(税込)/ノリタケ
圧巻のカップコレクションと
毎日焙煎するコーヒー豆。
オールドノリタケ
カップ&ソーサー(自家焙煎珈琲 凡 所蔵品)/自家焙煎珈琲 凡で使用
オールドノリタケに想いを馳せて。
食器の解説カードがうれしい心遣い。
menu
「珈琲 ぶれんど」1,400円(税込)
tableware
オールドノリタケ カップ&ソーサー(自家焙煎珈琲 凡 所蔵品)/自家焙煎珈琲 凡で使用
マスターが選ぶ一期一会のカップを片手に
“幻のショートケーキ”を味わう特別感。
menu
「大人のショートケーキ 苺・和栗」各1,700円(税込)
tableware(左から)
オマージュ コレクション
コーヒーカップ&ソーサー(桃色金彩薔薇文)44,000円(税込)
オマージュ コレクション
コーヒーカップ&ソーサー(雲母金彩花文)16,500円(税込)
/ノリタケ
tableware(左から)
オマージュ コレクション
コーヒーカップ&ソーサー(若草色絵薔薇文)18,700円(税込)
オマージュ コレクション
カプチーノカップ&ソーサー(橙絵花鳥文)18,700円(税込)
/ノリタケ
- 今回撮影したノリタケ商品は、ノリタケオンラインショップ、ノリタケスクエア名古屋 (ノリタケの森内)などでお買い求めいただけます。
- (廃番)と記載のある商品は、現在お取り扱いがありませんのでご了承ください。
- 画像はイメージです。実際に提供されるカップとは異なる場合があります。
Story
好む、知る、味わう。
コーヒーと食器の豊かな時間
お客様がいつ来店しても同じ新鮮さで、おいしいコーヒーを提供できるように、「自家焙煎珈琲 凡」では、高品質な豆を少量ずつ消費量に合わせて小型焙煎機で手間と時間をかけて焙煎するのが日課。「焙煎してから24時間以内の新鮮な豆を使い続けるのは、世界中で僕の店だけです」とマスターの平勝哉さんは笑います。モカ、コロンビア、ブラジル、ブレンドの4種類だけに絞って、ハンドピックで選ばれた豆は売切御免。注文を受けてから一杯ずつペーパードリップで抽出し、お湯を注ぐときにムクムクと膨らむのは鮮度の良い証です。
コーヒーを引き立てるカップ&ソーサーは壁一面の棚にぎっしりと陳列され、一望できる10席ほどのカウンター席は特等席。「店を気に入って、また来てくれるお客様にせめてカップ&ソーサーを変えてもてなしたい」という思いで、先代から碗皿を受け継ぎ、親子2代で長い年月をかけて本当に気に入ったものだけを集めた1500客が勢揃いします。その中からマスターがお客様に似合いそうなものをセレクトし、そっと添えられた食器の解説カードには一客一客への思いが伝わります。ポットサービスでゆっくり味わいながら、知る楽しみもここならではの体験です。
個性さまざまなオールドノリタケのコレクションは、懇意にしていた輸入食器専門店の担当者の独自ネットワークから。「食器を愛している人たちとの出会いが、面白いコレクションをより面白くする醍醐味」とマスターは言います。自身でまとめた手のひらサイズの配布冊子『凡の本』には、お店への思いや大切にしていること、喫茶から広がる教養がたくさん。そこにこんな一節がありました。「喫茶店はタイムマシーン 新しい碗皿が届きました。今日は百年前の碗皿。作られた時代に想いを馳せて、心は世界旅行に出かけます。美味しい紅茶を見つけると、数百年前の中国を、戦前のノリタケを見つけると地球を一周して日本に帰ってきた、長い旅路の末に会えた古い友人の話を聞くように。碗皿は収まるところに収まって、古くて新しい凡の碗皿になります」。
そして、コーヒーに見合ったおいしいケーキも自家製です。名物の「大人のショートケーキ」は一流パティスリーのような超絶技巧のケーキ作りを目指し、純粋な動物性生クリームとこだわりの素材を生かして、添加物は使いません。ミルク本来の風味を感じられ、甘さは控えめ、口の中でふわっと溶けていく味わいはまさに至福です。数に限りがあるため、いつしか“幻のショートケーキ”と呼ばれ、SNSでも話題の一品をお目当てにするファンも多数。
10月末には、歩いて数分のところにある「紀伊國屋書店 新宿本店」の地下1階に、ワンランク上の隠れ家的な新店舗をオープン予定。「良い喫茶店が街を、良い街が喫茶店を育てると思っています」とはマスターの言葉です。それに続けて、「良い喫茶店には良いコーヒーとケーキと食器があり、良い人が集まる」と付け加えたくなります。
Shop info
店名 | 自家焙煎珈琲 凡 |
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電話 | 03-3341-0179(ご予約不可店舗) |
住所 | 東京都新宿区新宿3-23-1 都里一ビルB1F |
営業時間 | 13:00~18:00 |
定休日 | 無休 |
駐車場 | なし |
https://cafebon.crayonsite.net/ | |
最寄駅 | JR・私鉄・東京メトロ新宿駅から徒歩で約2分 |
- 誰もが喫茶の時間を楽しめるように、各店の撮影マナーを守りましょう。
- 店舗の情報は取材当時のものとなります。営業時間・定休日など、変更となる可能性があります。
- 画像はイメージです。実際に提供されるカップとは異なる場合があります。
Cup and Saucer
今回のガイド役
約120年もの歴史を重ねてきたノリタケには、数え切れないほどのデザイン画帖や卓越した職人技が蓄積されています。また、それらはノリタケの貴重な財産として次代の職人へと連綿と継承されています。膨大な情報やモノが氾濫しているこの時代だからこそ、本物を手にすることの喜びを知っていただきたい。そうした想いを胸に、機能とデザインを両立させた製品を作り続けています。
オマージュ コレクション
コーヒーカップ&ソーサー(色絵薔薇文)
18,700円(税込)
明治期から第二次世界大戦終結までに、森村組及び日本陶器合名会社(現ノリタケ)によって製造された海外輸出製品の数々。西洋のデザイン様式と日本の美意識が融合し、独特の美しさや手の込んだ豪華な装飾で好評を博した「オールドノリタケ」は、今現在も熱心なコレクターたちにより蒐集され、大切にされています。そんなノリタケデザインの原点ともいえるオールドノリタケへのオマージュとして誕生したシリーズが「オマージュ コレクション」です。
- 画像はイメージです。実際に提供されるカップとは異なる場合があります。
Travel Recommends
「自家焙煎珈琲 凡」と合わせて
訪れたい、おすすめ東京観光とノリタケに出会えるホテル
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花園神社
徳川家康の江戸開府(1603年)以前から新宿の総鎮守。繁華街の中心にあり、都会のオアシスや心のよりどころとして親しまれています。過去と現代が交錯した境内は、大鳥居から始まり、鮮やかな朱色の拝殿、芸能浅間神社など、「花園神社」ならではの魅力がたくさん。11月の酉の日に開催される「大酉祭」では、神楽殿でお囃子が披露され、開運招福・商売繁盛を願う縁起物の熊手を求めて、毎年多くの人が訪れます。
最寄駅
東京メトロ新宿三丁目駅から徒歩すぐ、JR・私鉄・東京メトロ新宿駅から徒歩で約7分
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京王プラザホテル
新宿の喧騒から離れ、落ち着いた街並みが広がる「西新宿」の超高層ホテルは、客室の夜景や眺望が良好。施設やサービスの充実はもちろん、ユニバーサル対応にも定評があり、カップルの記念日やビジネスでの出張など目的に応じた快適な滞在が叶います。「カクテル&ティーラウンジ」は、昼はこだわりのコーヒーや旬の素材を使用したドリンクなどを楽しむ開放的なラウンジ、夜はしっとりと美酒を満喫する空間となり、ホテルの上質なひとときをお届けします。
最寄駅
JR・私鉄・東京メトロ新宿駅から徒歩で約5分