創立120周年記念特集[第六弾]|受け継がれる、手しごとの美「花銀彩百合」
2024年、ノリタケは120周年を迎えました。
白く、美しく、精緻な洋食器を、この日本で作りたい—。
貿易商として日本の骨董や雑貨を輸出していた森村市左衛門らが、パリ万国博覧会で美しく絵付けされたヨーロッパの磁器を目の当たりにし、心に固く誓ったことからノリタケの歴史は始まりました。
1904年、近代的で大規模な工場を建設し、洋食器の研究を開始。試行錯誤ののち、1914年、日本で初めてディナーセットの製造に成功します。
工場建設から120年、日本初のディナーセットの誕生から110年、ノリタケは日本の美意識を活かした精緻なデザインと、世界最高レベルの品質と品格によって、世界中で愛されてきました。
120年にわたる洋食器製造の歴史の中で、ノリタケでは多くのデザインや技法が生み出され、現代に受け継がれています。
「創立120周年記念特集」では、そうしたノリタケの代表作ともいえるシリーズをご紹介していきます。
ノリタケの美意識と職人技の結晶が作り上げたシリーズの数々をお楽しみください。
第六弾としてご紹介するのは、アールヌーボーのデザインを現代に蘇らせた気品溢れるシリーズ「花銀彩百合(はなぎんさいゆり)」。
ノリタケクラフトマンの高度な技術によって描かれた大輪の百合が輝きます。
オールドノリタケの花生けを現代風にアレンジ
ノリタケは、アールヌーボー・アールデコの時代に、数多くのインテリアやテーブルウェアを輸出していました。
こうした時代に生まれ、欧米に輸出された製品たちはやがて「オールドノリタケ」と呼ばれるようになり、今現在も熱心なコレクターたちにより蒐集され、大切にされています。
「花銀彩百合」は、アールヌーボー時代に人気を博したオールドノリタケの花生けを現代風にアレンジしたシリーズ。
有機的な曲線美を持つ優雅なシェープに大胆な図柄と奥深い銀色が見事に調和しています。
高度な技術によって描かれた大輪の百合
古きよきアールヌーボーのデザインを現代に甦らせた「花銀彩百合」。
深みのある独特なカラーと丹精に作りこまれたモチーフは、日本ならではの美を感じさるデザインです。
伝統的なノリタケの技法を忠実に継承した職人が、丁寧に手作業で施すことで完成する、美しい光りを放つ銀彩。
転写だけでは得ることの出来ない、シルバーアクセサリーのような美しい輝きは、百合の花を一輪一輪丹念に手で描き上げることで生まれます。
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