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2024.01.14

ノリタケの美意識を受け継ぐコレクション

約120年もの歴史を重ねてきたノリタケには、数え切れないほどのデザイン画帖や卓越した職人技が蓄積されています。
また、それらはノリタケの貴重な財産として次代の職人へと連綿と継承されています。

膨大な情報やモノが氾濫しているこの時代だからこそ、本物を手にすることの喜びを知っていただきたい。そうした想いを胸に、機能とデザインを両立させた製品を作り続けていくこと。またそこに結実しているいつの時代も変わらない「美しさ」。それこそがノリタケらしいデザインだと考えています。

今回は、ノリタケの美意識を受け継ぐ商品の一部をご紹介します。

この記事のコンテンツ

世界が心酔した繊細な美しさ|受け継がれる美

ノリタケは高い美意識を持ち続け、いつの時代にも決して妥協しない製品を送り出してきました。それはオールドノリタケ(明治後期~第二次世界大戦終了後までに欧米に輸出した陶磁器)と呼ばれる昔の製品にも見ることができます。

21世紀の現在でもオールドノリタケの「美を追求するための技法」は受け継がれ、デザインをアレンジしたものが製品としてラインナップされています。

花銀彩百合|Hand Painted

アールヌーボー時代に人気を博したオールドノリタケの花生けを現代風にアレンジした「花銀彩百合」。有機的な曲線美を持つ優雅なシェープに大胆な図柄と奥深い銀色が見事に調和しています。
この銀彩は伝統的なノリタケの技法を忠実に継承した職人が、丁寧に手作業で施しています。

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和花コレクション(wabana collection)

画帖に残されたオールドノリタケの名作の中から日本の花々をモチーフとした図案を厳選し、現代の感性で蘇らせたシリーズ。
どこか懐かしい色彩と華やかな金彩の中に、古来より日本で愛されてきた花々が咲き誇る優雅な一品です。

純和風でもなく、純洋風でもない、どこかエキゾチックな世界が広がるこのシリーズにも、ノリタケの洗練された美学と哲学が凝縮されています。

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現代にまで続く 熟練の手仕事|技法の継承

「素描(すがき)」や「盛上」、「金盛」、「エナメル盛」など、明治時代に海外の人々を感嘆させた技法の数々は、さまざまな形で現代の製品の中に息づいています。

100年を超すノリタケの歴史で培われた高度な絵付けの技術を受け継ぐ職人。
その技量をご堪能いただけるのが、筆を使って素地上に直接画を描く手法「素描(すがき)」という技法です。

すみれ|Hand Painted

可憐に咲くすみれの花。
オールドノリタケの名作が現代に蘇りました。

熟練のクラフトマンが、一枚一枚を「素描」で仕上げた愛らしいデザインが魅力で、ハンドペイントならではの繊細な曲線や筆のタッチを存分にお愉しみいただけます。

オールドノリタケの構図を保ちつつ、お使いいただきやすいよう白地の間(ま)を大切にしたデザインも、ノリタケらしいこだわり。

特殊な調合の絵の具をスプレー器具で生地に吹き付ける「吹き画付け」という技法も使われている、芸術性の高いテーブルウェアです。

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しろつめくさ|Hand Painted

田の畔などに咲く清楚な“しろつめくさ”。

葉や茎の柔らかく清々しいグリーンに、立体的な白盛りや輝く銀彩と金彩が上品なアクセント。
丁寧に素描した作品は、まるで煌めく宝石のよう。

しろつめくさ畑で遊んだ幼い日の楽しい記憶。
懐かしい情景へと誘う爽やかで心癒されるデザインです。

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光と影が生む 美しさを求めて|造形美

ノリタケのデザインへのこだわりは絵柄だけにとどまるものではありません。

ノリタケのラインナップの中には食器だけでなく「節句の置物」や「フィギュリン」と呼ばれる置物があり、このアート作品群への取り組みが、ノリタケの造形力を高めてきました。

表現力に優れた「原型師」が塑像の元となる原型を造り、熟練した職人が緻密に収縮率などを計算しながら石膏型を削り出していきます。

画像の商品:置物 “フクロウ”(はばたき)

置物 “フクロウ”

神の遣い、英知の象徴とされる鳥「ふくろう」。「ふくろう」は首が回ることから見通しがきき商売繁盛につながる鳥とも伝えられています。

職人の技能が活きる躍動感あふれる造形とノリタケボーンチャイナならではの滑らかで光沢のある質感が美しく、これからの飛躍を願う縁起の良いモチーフです。

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画像の商品:歳時記 置物 “飾兜”

飾兜(kazarikabuto)

伝統の意匠はそのままに、細部までこだわり作り上げられた飾兜。

大鍬形の勇壮なフォルム、小菊の繊細なレリーフ、余計な装飾を潔く排除することでボーンチャイナのやわらかな白が上品な立体感を映し出します。

お祝いに相応しい堂々たる風格を備えた飾兜は、モダンな空間にも調和する上品な仕上がりです。

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日本の洋食器ブランドとして|新しい食器への挑戦

ノリタケは、欧州の文化であるディナーセットを日本で初めて製造することに成功し、以降、欧州製の洋食器に比類しうるものを目指してきました。
同時に、「日本」のメーカーだからこそ生み出すことのできる「食器」にもこだわり、追求しています。

和・洋・中といったジャンルにとらわれない日本独自の食文化に合ったスタイルの食器、また四季折々の美しさや自然を愛でるこころが息づく食器、これらを皆様に提案していくことは、日本の洋食器メーカーのパイオニアとしてのプライドです。

画像の商品:四季彩舞曲 ティーコーヒーカップ&ソーサー (桜)

四季彩舞曲(shikisairondo)

ノリタケの創立100周年を記念して製作した「四季彩舞曲」。

洋食器ではまず見られない漆黒をあえて施した個性的な商品です。
日本の美しさを象徴する漆(うるし)の黒と蒔絵の金彩(沈金)を配して、食器の世界に日本の伝統美を表現しました。

こうした挑戦から生まれたこのシリーズには、洋食器の伝統の中に日本の美意識が感じられる、ノリタケを代表するシリーズのひとつとなりました。

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ローザロッサ(ROSA ROSSA)

「ROSA ROSSA ローザロッサ」には、ノリタケが新たに開発した赤色絵具を使用しています。
陶磁器の絵付けは高温での焼成が必要なため、セレンとカドミウムを含む絵具を使用することが一般的でした。このうち特にカドミウムは人体や環境に有害であるため世界的に使用が厳しく制限されている物質です。

適切に絵付けされた食器はこれらの物質が溶出することはなく、人体には影響ありませんが、ノリタケは製造工程の安全性や環境への影響など、より高い安全性の配慮から、セレンとカドミウムを全く含まない新しい絵具を開発しました。

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