大倉陶園100周年を記念して開発した大型扁壺に、手描きで表現した「春秋」。
扁壺の表と裏の二つの面に、春は桜、秋は紅葉と日本の季節を彩る華を演出しました。
肩越しに反面の季節が垣間見えて季節の移ろいが感じられます。うっすらとたなびく霞、ゆったりした流水、季節の流れを岡染めで表現しました。
蓋のツマミの造形は、自然の源である水の力を表しています。
熟練の描絵職人による手描きの逸品です。
※こちらの商品は、2018~2020年までに開催された全国ご招待催事での展示品となります。
※展示品のため、一部商品に微小な擦れ等が見受けられる場合がございます。
使用されている伝統技法:手描き
繊細な日本画の技法を用いた素描き技法。絵具を油で溶いて描くため多様な調子のある絵を表現できます。国家技能検定1級を取得した選りすぐりの絵師たちが心を込めて製作する品々はまさに芸術品。美術的にも高い価値を備えています。
使用されている伝統技法:岡染め
大倉陶園独特の技法で、本焼成した白生地の上にコバルト質の絵具で絵付けし、再度世界最高温度 約1460度の本窯で焼成することで、絵具を釉薬(うわぐすり)の中に沈み込ませ、独特の深みのある紺青の表現を生み出す技法です。
世界に誇る大倉陶園の「白」を持つ白磁だからこそ映える技法でもあります。絵具が釉面の中に溶け込んでいるので、表面は艶やかで滑らか。永く、変わらず、安心してご使用いただけます。
大倉陶園の白磁
創業以来「良きが上にも良きものを」の志を理念として数々の名品を創り続けて参りました。大倉陶園では完璧な白磁の美しさを創り上げるために、最高級カオリンを贅沢に使用。焼成には世界でも類を見ない1460度の高温で本焼きをするなど、卓越した技法を完成させました。
ノリタケと大倉陶園
今から100年以上前、日本における本格的な洋食器製造の先駆者は、1904年に創業した日本陶器合名会社(現ノリタケカンパニーリミテド)でした。
その日本陶器の創設にあたって、森村市左衛門翁と共に創業の苦悩を分かち合ったのが、大倉陶園の創業者である大倉孫兵衛、和親(日本陶器初代代表社員)父子です。
日本陶器は輸出で躍進を続けていましたが、外国の賓客を迎える際に使用される食器を輸入品に頼っている状況を嘆いた父子は、1919年、私財を投じて「世界最高級の磁器を創る目的」で大倉陶園を創業しました。
以来、現在に至るまで、大倉陶園は「良きが上にも良きものを」の志を理念として数々の名品を作り続けてきました。
その作品は日本の文化と伝統に裏付けられた高級美術食器として、皇室をはじめ日本国迎賓館や一流ホテルなど各方面でご愛顧いただいています。